2008年10月アーカイブ

22.jpgうちのスタジオはNUENDO4を使っている。普通、立ち上げには、20秒もあれば起動する。

でも、最近起動が異常に遅くなった。2~3分はかかる。最初は壊れたと思って、途中で再起動もした。ところが症状は同じ。

ひどいもんだ。NUENDOのサポートに連絡をして何か問題があるのでは?と問い合わせると、何かプラグインが引っかかっているのではといわれた。

思い起こせば、WAVESのDIAMONDバンドルを5.9から6.0にあげた。どうもこれが原因らしい。

さっそく、WAVES社に連絡をしてみた。起動が遅くなって困っていると言ったら、なんと返信はこの1文!!!

Regarding the scan time, It is normal to have a scan time of 1-2min with the Diamond V6.

だとさ。

おったまげた。普通だと??起動に1~2分かかることが???

あほか!と言いたいところだが、あるエンジニアさんにこのこと聞いてみた。

彼はPROTOOLS7.4でWAVESのDIAMONDバンドルを使っているのだが、なんと起動に5分かかると言う。

なんかトクした気分になった俺はアホなのか。

海賊版対策もほどほどにして欲しい・・・。

コンピューターで音楽制作する際にプラグインは今や常識。そしてそのプラグインを海賊版利用されないために使われているライセンスプロテクトはiLokがメジャー。言わず知れず私もいくつかのプラグインがこのiLokでコントロールされている。

が、このiLok、ことごとくいろんな問題を起こす。何度も壊そうと思ったけれども、購入したプラグインのコストを考えたら、いつも思いとどまります。

さて、このiLokちゃん今日もダダをこねてくれました。ひいてからトラブル中のUAD1君が相変わらず調子悪く、UAのサポートに言われるがまま、カードを抜き差しチェックをしていたら突然

「Updated TPkd driver reqired, and a reboot. Please reboot or reinstall the software」と表示されNUENDOが立ち上がらない。

え?、何ですの?

とOKを押すこと30~40回。こりゃ、WAVESの全プラグイン、SONNOXシリーズなんかを全部なめている様子・・・。ぜーんぶOKを押せばNUENDOは立ち上がるもiLokでコントロールされているプラグインはぜーんぶ×。

webで検索してもなんか決定的解決策は見当たらない。

でとりあえず、iLokでライセンスコントロールしてるソフトを全部アンインストールして再インストールを試みた。

そしてWAVES6.0.5を再インストール。またこのWAVESちゃんも上手くインストールできない。アンインストールしたって、全部ファイルは残ってるし、再インストールしてもPACE(iLok)のドライバーのインストールで必ず止まる。強制終了させて再度インストールをすると今度はすんなり行くも、シャットダウン、再起動ができない。泣く泣くRESETボタンをポチっと。(あ、そういや、WAVES6を入れるときも同じ動作をしたことを思い出しました。)しかし、50万以上もするダイアモンドバンドル、ちょっとひどすぎやありません??ちゃんとインストールを気持ちよくできる人はいるのだろうか?と疑問になります。

しかも困ったことにこれでインストールは終わっているらしい。なんとも気持ち悪い。でもTkpdの問題は解決されず

しかたなく、レジストリからiLok情報を削除。(レジストリファイルを触るのは毎回怖い。泣きそうになります。)そしてデバイスマネージャーから「プラグ アンド プレイではないドライバ」から問題のTKpdを削除!!

今度はPACEのHPからiLokの最新ドライバー(5.8.5.3177)をDLしてインストール!

が・・・、またもインストール途中で固まる。

で、再度強制終了でインストーラーをもう一度走らせると、今度はインストールすらできない。

で、デバイスマネージャを見るとドライバーがインストールされている模様。

ええええぇーーーーーっ!

どいつもこいつも、ちゃんとインストールできていないと見せかけてインストールされているのかよ!って感じです。問題解決まで5~6時間とかかってしまった。

告白してフラれたのに、デートに誘われた感じです。嬉しいのか嬉しくないのかわかりません。

iLokちゃん、頼むからダダこねないで・・・。

あ、そういやUAD1もまったく問題が解決されていない。呪われてるよ・・・、きっと。 21.jpg

スタジオで必ず使用されるものにヘッドホンがある。いわゆる、スタジオではこのヘッドホンのほとんどはSONYのMDR-CD900STが使用されている。

このヘッドホン、SONYと書いてあるがSONY製ではない。SMEがSONYからライセンスして復刻したヘッドホンなのだ。ま、とにかくよく分離して聞こえるし、装着をしっかりすれば低音もそこそこ出る。ハウジングを押さえて聴くと低音が増して聞こえますよ。これも一種の近接効果か!?

さて、このヘッドホン、弊社にはたぶん10本くらいあると思う。ケーブルを踏んづけるクライアント、汗かきなアシスタント、10本のあれば10本のヘッドホン人生がある。

で、時々ちゃんとメンテをしてやらなければならない。イヤーパッドとウレタンリングの交換部品は常備だ。特にウレタンリングはイヤーパッドで見えないのでわかり難いがヘタると音が悪くなる。

20.jpg

100円で交換できるのでイヤーパッドを交換するときには一緒に交換するのが常だ。

イヤーパッドが新品になると気持ちいい。でも3日すると忘れてしまうのが悲しい性か!

しかし、これに変わるスタジオヘッドホンは無いのか・・・。

ディザーの功罪

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ディザーとはハイビットレートでレコーディングした時、その質感をそこそこ残してダウンコンバートするために加えるデジタルノイズのこと。

ノイズを加える??と思う人もいると思うが、たとえば、24bitでレコーディングしたものを16bitに落とすとき、このディザーを加えると明らかに24bitの質感を残して16bitにダウンコンバートされる。いわゆる、小さい音にちゃんと伸びが残るのだ。

Steinberg社のCubaseはVST5くらいだったかな?このディザーが標準で搭載されるようになった。最初は何のことか良くわからず、理解に苦しんだが、Cubaseはこのころから内部処理を32bitで行なうようになり、その利点を生かすためにこの機能を盛り込んだんだと思う。

24bitでレコーディングをし32bitで内部処理し、ディザーをかけて16bitで吐き出す・・・。なんのこっちゃと思う人も思うが、私のワークフローの中でこれが一番音が良いように思うのだ。

しかもこのディザーのメーカーはなんとAPOGEE社!APOGEEといえば、コンバーター界のルイ・ヴィトン。ProToolsの出始めのころ、音の輪郭がぼやけないということでレコスタはこぞってAPOGEE社のAD8000というADコンバータを使っていた。いまだ愛用者が多い名機でもある。(ルイ・ヴィトンというだけあってやはり高い!)そのAPOGEE社のディザーである。

女の子がルイ・ヴィトンなら間違いない!と思うように私もほぼその効果を絶対的に信じていた。

現在スタジオはNUENDO4がメインシステムとなっているが、もちろんこのAPOGEE社のUV22HR(昔はHRは無かった。)が標準で搭載されている。そしてマスターのエフェクトラックには当然のようにこのUV22HRを毎回挿している。

アシスタントがこのUV22HRを挿すのを忘れようものなら「アホ!」と突っ込むくらいである。

で、今回あるプロジェクトで24bit、96KHzで作業進めていた。いつもなら、そのままMIXをしもちろんこのディザーを通してMASTERING用のデータを吐き出すのだか、今回はめずらしく外部のスタジオでMIXすることになりすべてのデータをトラック別に吐き出したのだ。

データは24bit、44.1KHzで欲しいとのこと、32bitから24bitにダウンコンするのでUV22HRをちゃんと24bitに設定するようにアシスタントに指示した。

すると、アシスタントがいくつかのトラックで変な音がするというのです。たまたま出張中に作業をアシスタントに頼んでいたので、何かをやらかしたな!?と思ってスタジオに戻ってきたのですが、プロセスは合っているし何の問題も無いのに確かに音がおかしい。

特に今回コンガのトラックにこのコンバーターにかますと、なんと言うか飽和感というか、音が割れ気味というか、にじむというか、しっくり来ない。

で、外してみたら?と言ってみると、なんと!音はきれいにコンバートされているではないか!!

参った! えー、ディザーをかまさない方が音が良いんすか?って感じです。

今まで確かに32bitを16bitには変換していたものの、32bitから24bitに変換したことはあまり無くこんなことに気付かなかった。(原因はどうもこれっぽいが、断定はせず。)

ただ、困ったことに他のトラックには問題が無かったりする。たとえばギターやボーカルにはそんな症状は出ない。今回はコンガといくつかのトラックにだけしか症状が出ないのだ。

症状が出たり出なかったりする。今まで妄信的にこのディザーを信じていたが、今日限りこれからは疑ってかかることにした。ま、今までまじめだったヤツがたまたま風俗に行って、運悪く嫁にばれた状況みたいなものだ。(私のことではないのであしからず。)

人間とは不思議なもので妄信的になると落とし穴があったりする。ここ数年何の疑いも無くこのUV22を使っていたが、これからは耳で確かめてからディザーを挿すこととしようと決心した。

いやーデータ提出が1日遅れてしまったが、気付いてセーフ!アシスタントに感謝。

もう、これからはディザーを挿し忘れてもやさしくします。

   19.jpg参考までにディザーの原理はこちらから・・・。
http://www.aegweb.it/apogee/html/AV22.html

http://www.apogeedigital.com/products/uv22hr.php

http://www.apogeedigital.com/pdf/uv22_process.pdf

 

DSPとネイティブ

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音楽制作をする上で、ソフトウェアの考え方にこの2つがある。本来のパソコンのスペックに大きく左右されることなく、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)に仕事を任せるタイプがここ数年前までは当たり前といえば、当たり前だった。いわゆるProToolsがこれだ。(LEはネイティブだけどね。)

話は大きく戻るが、10年位前にMACのDT233という、G3(IBM開発のCPU)を積んだマシンが発売された。このマシンは革命的だった。なにせ、ProToolsが出始めたころ、音楽でオーディオを扱う場合はDSPなしでは動かない!という概念を覆した。

しかもまだVSTプラグインも出始めのころ、オレンジボコーダーというプラグインがこのDT233で動いた時には感動した。その前に使っていたQUADORAではまともに動作すら出来なかったのに、このG3マシンはサクサク動いた。

それから7~8年近くたって、マシンはMACからWINDOWSへ。OPTERON(AMDのCPU)がことのほか音楽制作に向いており、リーバーブを100本挿してもびくともしないネイティブ環境に即座にMACから移行してしまった。(当時組み立てたOPTERON248DUAL CORE DUALマシンはまだ現役で使えるからこれも驚き。)私にとってMACからWINDOWSは抵抗があったが、ワークフローが圧倒的に効率的なこのネイティブ環境に魅力を感じたのだ。

結局MACのG5は3Gクロックを超えることが出来ずついにINTELと手を組む。ここでもう両者にほとんど差など無い。

MACが良いとかWINDOWSの方が良いとか、言うこともナンセンスになり、アーティストたちは各々のワークフローの中で自分に合った環境で制作をしているといったところだろうか?

さて、ここで疑問が・・・、これだけネイティブ環境が進化をしたとすれば、DSPの存在は?ということになる。ネイティブ環境でも24bit、96KHzで100トラックくらい余裕で動く。

気付いた人も多いと思うが、DSPの魅力というものがかなり薄い。最近ではDSPをドングル代わりに使っているのでは?とか、海賊版対策に??などと言われる。

確かにVSTでもUADやDUENDE、TC POWERCOREなどDSPが無いと動かないアプリも多い。現に私もUADなしでは作業は出来ないくらいUADに依存している。

専門家に言わせると、DSPの方が安定して動くのでネイティブより良いのでは?という人もいる。

ただ、そのDSPが壊れた。(UAD1eが認識されない。)ホストは立ち上がるのにプラグインは挿せない。ナンセンスな状況だ。

勝手な想像だが、多分このUADのプラグイン郡も、ネイティブで動かせば相当数は動くと思われる。DSPは明らかに海賊版対策と思われる。

そう、先日UAD2が発売された。QUADというカードは今までの10倍のパワーを発揮するらしい。

悲しいことにUAD1eが壊れたことをきっかけに購入することになった・・・。長くなったが、これが言いたかった・・・。

DSPのバカーーっ!

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