制作技術 Technic: 2009年4月アーカイブ

人間の耳は非常に良く出来ていて、よく20Hzから20,000Hzぐらいまで聞こえるといわれている。

音楽を聴くときにはおおよそだか、60Hzぐらいから15,000Hzぐらいまでが基本構成となっていて、私たち音楽家はこの中で色々と調整しながら楽曲を完成させていく。

このとき陥りがちなのが、ミックスダウン、トラックダウンが終わった段階でほとんどの楽曲はHIが落ちていることが多い。

これはHIが落ちて悪い音になっているわけではなく、巷に出回っている楽曲のHIが強いために、自然とMIXした楽曲のHIが落ちているように聞こえることが多いのだ。

これは持論だが、HI成分(12,000Hz以上くらいかな?)は長時間聞いていると疲れる。MIX作業をするときはとかく長い時間同じ楽曲を聴いているわけで、うるさく聞こえる成分はおのずと下げる傾向にある訳だ。

ところが!、このHI成分がしっかり出ている楽曲はとパッと聴き、音がよく聞こえる。いわゆる音圧戦争ではこのHI成分を上手く引き出せると楽曲の音がよく聴こえるのだ。ただ、長時間聴くと疲れる。

今回新しいアルバムを制作する中で、この問題にぶち当たった。聴いていて心地よいサウンドにするのか?ぱっと聴き音がよく聴こえる音にするのか?迷うところだ。

CDが売れなくなった原因は音圧戦争もあるのではないかと考える中、あえてHI落ちを押し出すのも手だが、配信する時などは、パッと聴きで試聴をされると絶対にHIは強い方がウけるのだ。

ちなみにうちのスタジオでマスタリングを依頼される場合は、クライアントは100%はHIが出ているモノを選ぶ。

100%だ。

なれば、HIを出すしかない・・・。

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