先週ラスベガスで行なわれたNAB SHOW 2012。やっと帰国しました~
今回は新機材のオンパレードで、内容も非常に充実したものでした。
テーマは「High Resolution(高解像度)」です。
ポストHDとして、映像業界が目指すその先は、4Kやハイスピードといった
「空間解像度」と「時間解像度」の両方への進化という新しい時代です。
今年のNABは正にそうういったメッセージが込められた展示会でした。
映像機器のダイジェストをここのブログでは4回に分けて行ないたいと思います。
何といっても一番の驚きはBlackmagic Designが発表したカメラでしょう。
「Blackmagic Cinema Camera」という名前のカメラです。
まさかコンバーターやキャプチャカードの会社がいよいよカメラまで発売してしまう時代になろうとは・・・
値段もまさかの30万円。しかもUltra ScopeとDaVinci Resolveまでついてくることを考えると、
カメラ本体は15万円程度ということになりますね。
↑正に発表直後のブースの様子。最終日までカメラを一目見ようとする人でごった返していました。
スペックがなんといっても素晴らしい!2.5KによるRAW収録が可能で、HDSDI出力に、
なんとサンダーボルトインターフェース! 記録媒体に一般的なSSDを選択。
更にはカメラマウントが、なんとCanonEFということで・・・正に5D MK2のユーザーを
そのまま吸収しようとするBMDの意気込みが感じられます。
↑EFマウントで登場。5DMK2のユーザーであれば、本体のみで今までのレンズ財産を活かせます。
↑汎用2.5インチのSSDを採用。まさに脅威としか言いようがありません。すごい!!!
↑HDSDIの出力からは10bit4:2:2の非圧縮が出ています。
問題点はバッテリーが内蔵であることと、最大で2時間程度しか持たないということです。
おそらくVマウントなどのバッテリーからの供給が望まれるのでしょうね。
インターフェースは、上から
1)REMOTE
2)ヘッドフォン
3)オーディオ入力L・R
4)HDSDI出力
5)サンダーボルト
6)電源
↑従来にない筐体のデザイン。四角いランチボックスのようです。リグ用の穴が幾つかあります。
↑絞りのコントロールも背面で行なえます。いやはやすごいカメラ。
収録形式はCinemaDNGで2.5Kを選べます。あとDNxHDとProRes422 HQもOKです。
収録の再は「Video」と「Film」を選べます。おそらくLOGとして記録できるということでしょう。
またSDIの出力も両方選べるため、LUTをかけてモニターに出すことも可能ということです。
兎に角、現場が欲しい機能が満載!
この時点ではヒストグラムなどを出すことができなかったのと、絞りの値を見ることができなかったのが
ちょっと残念でした。ま、そんな問題はフォームウエアであっという間に解決してしまうでしょう。
間違いなく、発売後購入者が殺到することでしょう!大注目です。
そしてデジタルシネマといえは、大御所のRED。
今回も新製品をたくさん出してきました。
その中でも一番の発表は「ドラゴンセンサー」です。
なんと遂に6K対応。フルイメージで5K120Pの収録が可能なセンサーです。
↑REDのシアターも人でいっぱいでした。2K×2の3D上映で、ブレードランナーのリドリー・スコット監修の映画でした。
↑ドラゴンセンサー。EPICのセンサーの交換プログラムが7月から始まるそうです。なんとたったの6000ドル。欲しい!!!!!!!
おそらくREDが技術的にも頭一つ突出していますね。なんといっても世の中が4Kといっている何年も前から
既にRED ONEを出してしまっていますし・・・いよいよ6Kですか。もちろん5K120Pというのも
「化け物」であることは間違いないでしょう。
EPIC自体の評判もいいですね。ファームウエアもどんどん安定してきていますし、
ハリウッドでの使用事例も多くなってきました。
↑会場では1080Pのワイヤレス転送を行なっていました。
2.5Kのカメラが30万円だったり、6Kのカメラが遂に登場したり、いぁぁぁぁすごいことになっています。
これらも今年現場で使われるようになると、益々作品のクオリティが「よりシネマに」なっていくんでしょうね。
次回はCanonのブースをまとめてみたいと思います。C500と1D Cの発表で、こちらもメイドインジャパンの意地を見せてくれていました!!!
それではーまたー