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最近よくマスタリングの仕方を教えて欲しいと、ミュージシャンの方や学生さんに聞かれる。誤解されがちなのが、マスタリングは音をよくする作業と思っている人が多い。
もちろん、クライアントによってはマスタリングすることで、劇的に音が良くなることがありますが基本的にはMIXがしっかりしていないといくらマスタリングでがんばっても音は良くならないことは知られていないんです。
もともと、マスタリングとはマスター盤(アナログやCDのマスターですね)を作る作業で音をいじる作業ではななかったんですね。曲順や曲間などを調整してマスターテープなどからプレス用のマスター盤をおこす作業だったわけです。
ところが音楽制作がデジタルドメインになった今、マスタリングはEQでいろいろいじって音圧をあげて、音を良くして・・・なんて工程になってるわけです。世の中の優秀なマスタリングエンジニアさんのおかげでこの工程がフィーチャーされてきたわけです。あそこのマスタリングスタジオは良い!とかあのエンジニアさんはすごい!とか・・・。
数年前ほど音圧戦争は少なくなったものの、この現在のマスタリングという作業が市民権を得て、色んな人がマスタリング、マスタリングというようになったわけです。
さて、ここで・・・、プラグインが成熟してきた今、ミックスがしっかりできれば、ある程度のマスタリングは自分でできるようにもなってきました。DAWのデフォルトで入っているマキシマイザーやサチュレーター、リミッターなんかも十分つかえるものもたくさんあります。
先日、私の生徒の作品でマスタリングをしてあげようと思ったところ、なんとミックスがしっかりしている上にちゃんとマキシマイザーで音圧をしっかりあげてきていたのでほとんど触るところがなかったことがありました。すごいことです。
10数年前、マスタリングをするために私は、2MIXを一度真空管アンプを通して、コンプやEQをかましてアナログリミッターでピークを止めて、DATにレコーディングする、なんて原始的なことをやっていましたが、DAWが発展した今となっては個人でこんなことをする人はほとんどいなくなりました。
同じく当時、TC ElectronicsのFinalizer Expressという音圧をあげてくれるアウトボードが発売されて、喉から手が出るほど欲しい時期がありましたが、こちらも今となっては懐かしい思い出です。(こちら、まだ売られています!アウトボード派にはもってこいのマスタリング機ですね。)
何でも手軽になった今は曲作りも簡単にできますが、やはり重要なのはMIXで、マスタリングはその次ということを忘れてはいけません。
そうそう、よく聞かれる音圧についてですが、客観的にはRMSメータを見ながら調整するのが今のところ一番有効かもしれません。ただ、モニターなんかでは確認しにくいSUPER LOWを突っ込むと聴感上は音圧が上がっていないのにメータはあがってしまうことがあるので、そこは注意です!
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