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ソフトウェアシンセがこれだけ進歩した現在、制作には欠かせない存在になっている。ハードウェアよりも安く、機能は充実し、動作も安定している。もちろんS/Nなんかも良くて、ビンテージシンセのエミュレーションものなんかはオリジナルよりもはるかに扱いやすかったりもする。

ところが、最近どうしても作品のどこかにアナログシンセを使いたい症候群にかられる。写真のDOEPFREのDARK ENERGYなんかはメモリもないし、動作も時々ぎこちないし、作った音はまさに「一期一会」。まったくもってこのご時世を考えるとプリミティブ。もう一度、同じ音はほぼ作れない。ツマミの位置を記録しておいても、どうしても同じ音にならない。だいたい同じといったところ。もちろんプリセットなんかもない。でも、なぜか魅力的な音がDAWに吸い込まれていく。一期一会だからこそ、こっちも気合が入る。アナログだから、ツマミも直観的に操作できるし、微妙な動きがちゃんと音に表現される。LFOがフィルターやオシレーターに気持ち良くモジュレーションしたときなんかは鳥肌が立つ。これがアナログシンセの醍醐味かもしれない。

参考までにこのDARK ENERGYはSTEP SEQUENCERのDARK TIMEと一緒になっているタイプのもの。電源が共有されているので扱いやすい!が!、このSTEP SEQUENCERも正確な音程は取れないので扱いにくい!音程は極めて適当。でもなんかそのゆるさが楽曲の厚みを増すように感じる。トンチンカンなことをしてしまうとそれはダメだが、ゆるさがキマるとソフトウェアシンセではなかなか得られない目の覚めるようなラインが生まれる。不便だから、面白い。何でも便利になることはよいことだが、不便から生まれる面白い発想を大切にしたい。

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